ネットニュースやSNSが増えてきているとはいえ、やはり広報においてテレビの影響力は大きいものです。
自社サービスによっては、テレビで取材されたいと思うネタがあると思います。
今回は、テレビ局の特徴をみながら、テレビ局にアピールするための、プレスリリースの書き方をご紹介します。
テレビはネットニュースよりも情報が遅い理由
最近ではネットニュースの数日後に、同じネタがテレビのニュースになっているということを実感される方も多いのではないでしょうか。
テレビは実際には一番最新のニュースを取り上げるわけではありません。
テレビは映像が必要になるため、むしろローカル誌や業界紙の後になってようやく取り上げられるということも多くあります。
また企画テーマによっては新聞、雑誌掲載の後になります。
ローカル誌や業界誌で話題になったものがメジャーな雑誌で取り上げられたのち、巷で少し話題になっている状態でテレビの映像になる方が、旬な話題と見られ、視聴率が上がるとも考えられます。
いかに映像にしたタイミングが、一番視聴者の興味を引けるのかがディレクターの関心であるのです。ですから、テレビはネットや他の媒体よりも露出するスピードが遅い傾向にあります。
プレスリリースはいかに画にできるかをアピール
テレビは映像の力が勝負です。
どんなにネタがよくて面白くても、画に力がなければ、番組ディレクターには受け入れられません。つまり、映像の力こそが番組に取り上げられるか否かの大きなポイントになります。
ですからテレビ用にプレスリリースを作成する場合は、画を強調した工夫が必要になります。
またプレスリリースを送る時に、内容が伝わる画像や DVD を送付すると理解もしやすく、取材の目処もつけやすいため、とても喜ばれます。
テレビ用プレスリリースの注意点
映像の力を一番重視するテレビ用のプレスリリースは、以下のことを気をつけて書きましょう。
- 映像の魅力を伝えるタイトル
- タイトルを表す画像
- いろいろな要望に応えられ、あらゆる角度から画になることを強調する
プレスリリースを作る時にはいかに魅力的な画が取れるのか、そこを強調して伝えなければなりません。
「こんな映像が撮れる」「こんなことまでできる」「こんな体験が可能」「とんでもない動きが撮れる」
などなど、どんな映像が撮れるのかプレスリリースから想像ができるように作るのがポイントです。
ストーリー展開を意識したリリースを作る
商品を開発したり新規アイデアを出すときに、まずテレビ局がイメージする対象が「①市民」「②社会・行政」「③企業」の3つです。三つの視点で制作し、企画を日々考えています。
その三つの視点から、どのようにストーリーを展開するのかが企画の主軸となります。
テレビ局はストーリーを大切にしています。
そのストーリー仕立てがよくわかる、参考になる2パターンをあげてみました。
その1
①市民……今社会の流行りは何だろう? 何が旬か、関心ごとは何?(流行・トレンド)
↓
②行政・社会……これからどうなるだろう?どんな動きが出て世の中に波及していくのか?(社会への影響、その予測)
↓
③企業……そのためにこの商品が注目を浴びている(自社のサービスが提供できること、同じテーマの他社商品をいくつか紹介)
自社のサービスはこの「企業」に当たります。の中からテレビで取り上げてもらいたいテーマをいかに選び、提供すればいいのか考えてみましょう。
新聞やテレビ、雑誌では、一つのテーマでいくつもの関連商品や企業を紹介することが多くあります。そのため、あらかじめ同じテーマに関係すると思われる企業の広報とタッグを組み企画やプレスリリースを打つと、メディア記者は取材や企画の手間が省けるため大変喜ばれるため、取り上げられやすくなります。
その2
①市民……こんな現象が起きている(話題)
↓
②行政・社会……今わたしたちが注目している点。問題にしている点。(課題・問題点)
↓
③企業……だから社会にこのように役立つ(商品やサービスの紹介)
テレビ番組のコーナーで、こんな流れの企画がよくあると思います。それを踏まえながら日頃番組をみると、プレスリリースに役立つヒントが見えてくるのではないでしょうか。
テレビ企画のポイント
テレビ企画のストーリーがわかったら、最後に番組で取り上げられるための企画のポイントをまとめてみました。
リリースの内容(自社のサービス)が、以下の項目に応えているのかを確認してみましょう。
- 視聴者にどんな関係があるか
- 今世の中で起こっている問題、関心ごとは?
- 自社のサービスはその問題をどう解決するのか?
- 競合他社と合わせて紹介する。
- 季節性、イベント性、社会性があるか?
まとめ
テレビに特化したプレスリリースの書き方について解説しました。
プレスリリースは、一目見て記者が喜んで取材したくなるような内容と、画的に映えることがわかる見せ方が必要です。
テレビ番組企画がどのような流れになっているかを踏まえ、ディレクターが何を望んでいるのかを理解しながらリリースを書いてみましょう。