企業の成長には、良い人材が欠かせません。
しかし中小・ベンチャー企業は、良い人材の確保に頭を悩ませていることが多いと思います。実は、広報PRによって会社のマスコミ露出が増えれば、採用活動は非常に円滑になり、良い人材の確保や離職率の低下につながります。
この記事では、広報PRを採用活動や社内意思の統一などに活用し、優秀な人材を獲得しつつ離職を防ぐ仕組みをお伝えします。
「内定承諾率」が上がる効果
まず、良い人材の確保につながったことが確認できる、最も明確な指標は「内定承諾率」です。
内定辞退者を減らし、優秀な人材を逃したくないと考えるのは、どの会社でも同じでしょう。しかし、優秀な人材は大企業に流れてしまう傾向があります。たとえ本人が小さな会社を希望したとしても、ご両親の反対などで辞退するケースも多いようです。
そういった状況でも、広報PRを通じたマスコミ報道実績が役に立ちます。

実際に報道を見ていなくても、新聞や雑誌などで会社が報道された記事のコピーを応募者に配れば、本人が安心するのはもちろん、入社を反対するご両親の説得の材料になります。
「あまりよく知らなかったけど、じつはすごい会社かもしれない」と感じてもらうことができるのです。
例えば実際にある企業では、会社説明会で過去の会社の報道記事をまとめ、応募者に配ったところ、内定承諾率が上がったという事例があります。
採用率と売上の関係
このような広報PRの採用活動への活用は、直接売上の向上にもつなげることができます。例えば営業力が足りないと感じれば、営業力に秀でた人材を獲得できる可能性も高まります。場合によっては、広報PRに長けた人材を、自社の広報の活用によって獲得することもできるでしょう。
今後もしばらくは人材不足の時代はつづくでしょうが、マスコミへの広報PRの努力をつづけていれば、求めている優秀な人材を獲得し、売上も向上させることができるのです。
モチベーションの維持・向上の効果
大企業であれば周囲からの評価や反応などから、働く上でのモチベーションや会社に対する誇りなどは自然に持てるでしょう。

しかし、中小企業では同じようにはいきません。例えば自分の会社に対するプライドや、働くモチベーションそのものさえ維持するのは大変なのです。
そのためモチベーションの向上は、中小・ベンチャー企業にとって重要な経営課題の一つといえます。
そこで、社員のモチベーション向上のための施策として、経営者自身が会社の実績や今後のビジョンなどを社員と共有することで、なんとかやる気を喚起したり、給料や賞与のアップ、福利厚生を充実させることなどが考えられます。
しかし気持ちの面の向上となると、どちらも限界があります。
その点広報PRには、社員が働く上でのモチベーション維持・向上の効果があります。会社が新聞や雑誌、テレビなどで注目企業として取り上げられれば、社員の会社に対する印象はかなり良くなります。
また、この会社で働いて良いのだという安心感を感じることができます。マスコミからも評価される会社で働いているという、自信にもつながるのです。
また、働いている会社が報道されれば家族も喜び、周囲からの評価が上がります。このような周囲の評価も、社員のモチベーションの向上に、大いに役立つでしょう。
離職を防ぐ効果
さらに、広報PRには離職を防ぐ効果があります。会社が急成長していくと、社内から離職者が出てくることが多くあります。
そのような場合、離職者の言い分と経営者の言い分の、どちらが正しいとは、はっきりいえない場合が多いです。なぜなら会社経営に、絶対的な正解はないからです。
しかし経営していく上では、社内の意思を一致させていかなければなりません。このような場面でも、広報PRが役立ちます。
社長が言うと反感を持ってしまうことでも、第三者のマスコミの報道からであれば、不思議と素直に受け止められることが多いのです。
なぜなら、客観的立場であるマスコミ報道の回数が多いほど、会社の理念や社長の言葉など、会社の方向性を示す報道に何度も触れることになるからです。その結果として、社内の意思の統一につながります。そして意思の統一が、離職者が出ることを予防するのです。
まとめ
以上のように、広報PRにより会社のマスコミ露出を増やすことは、人材の確保や離職防止などに非常に有効です。
特にマスコミ露出の回数が多いほど、その効果は増していきます。また、全国紙の新聞やテレビなど、規模の大きな媒体への露出が増えるほど、説得力や信頼度は増していきます。
今後は中小・ベンチャー企業でも、広報PRの努力により、継続的にマスコミ露出を続けていくことが重要です。
この記事のような方法を継続して行えば、現在のような人材不足の状況でも、優秀な人材を獲得していくことができるのです。
ぜひ広報PRを、今後の採用活動や離職防止といった、経営課題の解決に活用していくことをおすすめします。