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メディア取材時の「想定問答集」を戦略的に作成する

取材を受ける場合「想定問答集」はとても重要なものです。

ニュースリリースの配信時や記者会見、インタビューを受ける際などに、回答する人によって異なる意見を発信してしまわないためにも、「想定問答集」は重要な役割を担います。

なぜ「想定問答集」(もしくは「Q&A」)が必要なのか?またその戦略的な作り方について解説していきます。

なぜ「想定問答集」が必要なのか?

想定問答集とは、広報において、

  • ニュースリリースの配信時
  • 記者発表の開催時
  • インタビュー等の取材を受ける際

の時にメディアから寄せられると予測される、質問と答えを事前に用意してまとめたものです。

広報の発言と、担当者の発言が全く違うものであった場合、信用を失うことにもなりかねませんから、社内の方向性を整えるためにも非常に重要なツールになります。

記者発表の時に、社長や役員など経営層が話す場合もこの想定問答集に予め目を通してもらい、首尾一貫した情報発信をするように心がけます。

緊急時には、複雑なことを同時並行して短時間で行う必要があります。また戦略的に慎重に配慮して行うべきことですので、作成プロセスをまず理解しておきましょう。

作成プロセス

「想定問答集」は、場合によっては短時間で一気に取りまとめをしなければなりません。あらかじめ分かっているポジティブな自社サービスの広報であればじっくりと戦略を練り作成できますが、緊急時であれば広報が社内を取りまとめながら、短時間で、しかもぬかりなく周知させる役割を担います。

それでは、「想定問答集」の作成プロセスを追って解説していきます。

》STEP1 できるだけ多くのQを出し、質問を整理する。

広報部で、記者が質問するであろう項目をなるべく多く出し、分類分けをします。

コツは、多角度から漏れなく出すこと。

Qの数は多ければ多いほどよく、かぶった質問はそのあと削除すればいいだけなので、制限をつけずに書き出していきます。

企画部人事部営業部など部署別であったり、品質や性能面、営業面などテーマ別であったり、商品の売上高から利益や利益率、他の商品の売上高や事業部や会社了解に至るまで、あらゆる角度から質問を想定します。

その後、質問Qを整理し、部署やテーマでわけていきます。

》STEP2 各部署でAを作成

1で作成した質問を該当する各部署にわけ、期限内に回答してもらうように要請をします。

遅れると最終プレスリリースに遅滞がでたり、Q&A作成ができず、全体の準備が滞るため、遅れないように促すことも広報の役割です。

》STEP3 回答の食い違いを部署間で調整する

回答を入手したら部署間で細かい調整をします。

トップと現場社員といった上下の関係や、部署間のような横関係では、同じテーマであっても異なった回答が返ってくるもの。

例えば「来期の売上高」であれば、トップとしては大きめな数字に見せたがるものですが、営業では大きな数字を出すとノルマにつながるため、小さめの数字を出してくるということがよくあります。

このように、ニュアンスや表現の違いがある場合があります。

その表現の違いを広報が各部署に図って調整していきます。

》STEP4  「想定問答集」Q&Aを承認してもらう

回答をまとめた広報案を作り、経営層や各部署に配布、微調整します。

各部署の調整が済み、確認がとれたらトップから最終的な承認を受けます。

部署で私は聞いていないという人が出ないよう、チェックをしながら承認を得ていきましょう。

》STEP5 必要に応じて、弁護士や専門家にチェックを依頼する 

 必要に応じて弁護士や専門家にチェックを依頼し、その後トップに最終確認を取りましょう。

》STEP6 回答する人や各部に配布徹底する

承認を得られたら、別途作成した「プレスリリース」とともに完成した「想定問答集」を配布します。

ここで周知の徹底を図りましょう。

くれぐれも漏れがないように。

案件によっては社外の人やOBにも伝えておく必要があるかもしれません。

重要な案件になればなるほど語尾の微妙な表現が重要になってきますから、取材に対応する人には特に、徹底して覚えてもらいます。

海外でのメディア対応はトーキングポイントで

日本の企業では「想定問答集」で作成した一問一答を覚えて対応することが多くありますが、これでは膨大な量を丸暗記をしなければならなくなります。

一方、外資系企業などではトーキングポイント連動型という手法を好まれている傾向にあります。

トーキングポイント連動型とは、具体的なQ&Aを丸暗記するのとは違い、もっとも伝えたいメッセージ(キーメッセージ)を主体にして回答する方法です。

一問一答式のように、ことこまかに回答案をすべて覚えておく必要はないのが特徴で、トーキングポイントであれば、発表内容の中で特に強調したい点を意識してあとは詳細を話すべき点にポイントを絞って話すことができます。  

特にメディアトレーニングを行った経営者などはこちらを好むことも多いようです。 

広報担当者は、事案によってどちらが最適か考え、使い分けるとよいでしょう。

まとめ

メディア取材時の「想定問答集」を戦略的に作成する方法について、解説してきました。「想定問答集」の作成は広報が中心になって、「作成-承認-徹底」のプロセスを徹底していくことが重要です。

また、海外ではトーキングポイントという手法もあるということを簡単ですが解説しました。

どちらにしろ、メディア対応においては広報が主導を握らなければなりません。

その工程の管理が広報の重要な役割と言えるでしょう。 

 

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