メディア記者から電話で取材依頼がきて、なんと自社製品のインタビューが決定しました!
そうなったとき、インタビューを受ける日までにどのような準備をするべきでしょうか。
今回は、ポジティブな事案におけるインタビュー取材にむけて、広報担当者が心がけることと、当日までの事前準備に、これだけはやっておきたいことを解説いたします。
インタビューの心構え
インタビュー取材を受けるにあたり、覚えておいてほしいことがふたつあります。
- 熱意を持ってアピールする
- キーメッセージを随所に入れていく
それぞれについて詳しく解説していきます。
熱意をもってアピールをする
日本人はなかなかアピール下手であるのは周知の事実ですが、それでもインタビューのときは、自社の製品についてぜひアピールしてもらいたいもの。(それが記事になるかどうかは、メディア判断なのでまた別なのですが)
外国人は子供の頃からディスカッションや、お互いに手札がいかに優れているのかを述べるディベートの教育をされています。ですから、外国人にインタビューをすると、表現豊かで熱意がこもっており、とてもアピール上手です。
淡々と質問に答えるのではなく、ぜひ熱意を持ってアピールしてみてください。それが記者ペースにはまらない秘訣でもあります。
キーメッセージを随所に入れていく
言葉でのコミュニケーションはとても難しく、相手に2割も理解してもらえれば良い方、という話もあるほどです。ですから、意図通りには伝わらないものと心しておきましょう。
また、1時間のインタビューはだいたい文字起こしすると1万5000字ほどになりますが、実際に記事にする場合はたった1500文字程度です。(もっと少ないことも)10分の1から20分の1程度の量に減ってしまうのです。
ですから記者の質問には丁寧に答えながらも、こちらが知ってほしいキーメッセージを何度も入れることにより、その1500文字の中にこちらが伝えたいことを書いてもらえるようシフトしていきます。
ここまでやっておきたい事前準備
自社のアピールしたいことは何かを、あらかじめ自社の中ですり合わせておく必要があります。
それを発言者にも徹底することで、一番伝えたいことを記者の記憶に残り、メディア露出につながります。この項では、事前準備にやっておきたいことを解説していきます。
記者の背景を知る
記者自身がどのような人なのか、どのメディアにいて今までどんな記事を書いてきたのかなど、チェックしていきましょう。
メディアチェック
- メディアのジャンル
- 読者層は?
- 発行部数は?
- 報道のタイプ(クセ、自社にとってプラスになる書き方か)
記者のチェック
- 記者のキャリアは?
- 今まで掲載された記事を見る
想定質問集を作成しておく
取材日当日になって想定外の質問をされることもよくあることです。あらかじめどのようなテーマか、掲載コーナーはどのようなページかを理解しておき、それに合わせた想定質問集を作っておくと、突然の質問に慌てることはありません。
想定質問集を作る際のコツをお伝えします。
・キーメッセージを冒頭に、簡潔に書く
今回の取材から、どんなことを記事にしてほしいのかを短い文章、キーメッセージにしておきましょう。すべて丸暗記できるものではないので、インタビューではキーメッセージをところどころ挟んで話すことを重視します。
・ジャンル別にQ&A
Q&Aをジャンルにわけておくと、とっさの質問に答えやすくなります。
・作っても20〜40問程度
質問想定集もあまりに多いと、確認するのも大変です。専門分野の質問ならばメモなどいらないはずですから、質問は必要最低限にしましょう。
・ネガティブな質問も想定しておく
記者は痛いところを突く質問ほど、たずねてくるもの。ネガティブな質問に対する答えは必ず想定して作成しておきましょう。
またそのような問いほどつぎつぎと疑念がわき、連鎖的に質問が続くものです。リスクのある質問から、ネガティブな記事へと変換されないように、しっかりと事前準備、ネガティブ質問の想定をしておきましょう。
メディアの先の視聴者へのメッセージであること
メディアに対応するとなると、目の前の記者に気に入ってもらえるよう意識しがちです。
しかし本来インタビューにより書かれた記事は、記者が書いた記事の先にいる、視聴者、読者に向けてアピールされるべきもの。
単純に記者の質問に答えるだけではなく、最終的なターゲットにアピールしたい情報を伝えることが一番大切なことではないでしょうか。
(大見出し)
今回は、ポジティブ事案におけるインタビューを受ける日までに、広報担当者が事前準備に、これだけはやっておきたいことを解説しました。
インタビュー取材で書かれる記事は、メディアが主導権を握っているため、どのように掲載されるのかはその時の記者とデスク次第です。
ですので、質問にただ答えればいいのではなく、自社がメディアにどのような形で取り上げられたいのかを意識して、こちらで予めまとめておくことが、実は重要です。
事前の準備をしっかりすることで、読者に自社の伝えたいことがしっかりと伝わるようにしていきましょう。